確率過程とギャンブル理論 (ランテスト、Zスコア、信頼度) 〜 1〜

システムトレードの一連のトレードのように、従属性があるかどうか分からないような事象については、ランテストをやってみるのがよい。 ランテストとは、システムトレードの連勝と連敗のZスコアを求めることである。(投資家のためのマネーマネージメント/ラルフ・ビンス著/パンローリング)

① 一連のトレードについて、次のデータを集める。

A・全トレード数。これを N と呼ぶ。

B・勝ちトレード数と負けトレード数。これらの値から X を計算する(ただし、X=2×勝ちトレード数×負けトレード数)。

C・一連のトレードにおけるラン数。これを R とする。

損益の大きさについては、いまのところは考えず、勝ちトレード数、負けトレード数、連勝数および連敗数だけを考える。したがって、トレード結果は+符号と−符号の簡単な例として表すことができる。

ここでいうラン とは、符号(+から−)が変わる時点、と定義する。 ただし、スタート時点をひとつとしてカウントする。

② N*(R-0.5)-X の式を解く。

③  (X*(X-N))/(N-1) の式を解く。

④ ステップ③で得られた値の平方根を取る。 

⑤ ステップ②の値をステップ④の値で割る。

  これが Zスコア の値になる。

⑥ 以下の表を使って、Zスコアを信頼度に換算する。



信頼度   Zスコア

99.73%   3.00

99.00%   2,58

98.00%   2.33

97.00%   2.17

96.00%   2.05

95.45%   2.00

95.00%   1.96

90.00%   1.64

85.00%   1.44

80.00%   1.28

75.00%   1.15

70.00%   1.04

68.27%   1.00

65.00%   0.94

60.00%   0.84

50.00%   0.67